メルセデス・ベンツ E250(W212)エアコンガス再充填

去年夏の時点で、家族4人が乗って高速道路を走行していたらエアコンの効きが悪い状況になっている事に気が付いた。そりゃ10年経ってたら、いくらメルセデスの高馬力のエアコンでもガスが抜けたら駄目だわな。メルセデスはのぞき窓(サイトグラス)が無いから(最近の車も無いのか?)減っているのかどうかが判らない。

なんとかしなきゃと思いながらも色々ばたばた忙しく、エアコンまで手が回らない状態になっていた。エアコンの振動(これはエンジンマウントの劣化)も酷い事もあって、トリートメントだけでも追加しておくかと、在庫にあった50gのトリートメントガスを補充してみたがやはり効き具合も振動もかわらず。

それから放置すること約半年。この大型連休にようやっと暇が取れそうなので再充填を行う事を決意。

R134aガス

使うエアコンガスは在庫として眠っていたものを使う。

この車種のエアコンガス容量は約600gが規定。正確には590g±10g。軽の約倍。なので200g×3本でほぼOKだ。
昔(2008年)はダイキン製で1本300円程度。今は600円前後ですか。これもほぼ倍。うーん・・・勘弁シマウマ。

さて、このガスには使用期限があるのか?1本は裸のままだったので錆がでてしまっているが、接続部はしっかり防錆塗装があるおかげで錆は出ていない。その他の3本は緩衝材に包んでいたので錆はほぼなし。先に使い切りたいので、錆の1本(200g)と他の2本の計3本で600gを使う。もし、劣化等、水分が入っていたとしても自分の車なので気にしないっつ!!

そして、トリートメントオイルは前回入れているので今回はパス。月並みだが、エアコンオイルの入れすぎは良くない。

TASCO真空ポンプ

さて、今回も役に立ってもらいましょう、真空ポンプの「タス子」さん。オイル逆流防止弁付の高スキル彼女。


これは後継機種(恐らく)

何年使ってなかっただろうか。倉庫の奥に眠っているタス子さんを引っ張り出す。以前チェックした時にオイルを替えているので、オイルは問題ないと思う。起動しても音も何も問題無しという事で準備に入る。

これまた倉庫の奥からエアコンマニホールドゲージを引っ張り出し、配管ホースのパッキンも問題ない事を確認して、ボンネットに吊るす。ネットで見たら、マニホールドセットって安くなったなぁと感じる。この円安物価高なのに何この安さ。精度はわからんが、製造国を選ばなければ5千円お釣りがくる・・・いやいや、このエアコンガス作業は危険が伴う。安物買いの銭失いで済まされない。しっかりとしてメーカーを選ぶ事が肝心なのは言うまでもない。


信頼のTASCO等を選びたい。

エアコンの既に入っているガスはゴニョゴニョ・・して、まずはこのタス子さんで真空引き。

R134aの手動バルブが付いてから作業が楽になった。R12の時は、それこそ苦ではなかったが、手動バルブが存在しないので、どうしても「バッシュン!」と外す時にガスが吹き漏れる。高圧側なんてホースが暴れる程でもう悲惨。R134aでも手順を間違えるとそうなるが、元バルブを閉じてからゲージのバルブを少しずつ開けば急激なガス放出におびえる事はない。まぁ、そもそも高圧には繋がなかったけど。

さて、その真空引きを開始し、真空76cmHgに達してから1時間程度除湿を行う。最初、暫く使ってなかったから、最初は音が「コポコポ」煩いなぁとおもっていたが、あぁそうだった、まだ空気が入っている時点では煩いんだったか。暫くして真空に近づくと「ジーー」と言う音に落ち着く。

やはり、腕というものは使っていないと「なまる」と表現されるように「忘れて」しまう。これはしょうがない事か。思い出すには作業するしかないのだな。

それにしてもメルセデスのエアコン配管は、低圧高圧が一つの太いパイプに一緒に入っている構造を取っているんだ。バルブの位置を確認してたら、「うん?なんで低圧と高圧が接続されてるんだ?」と頭が混乱してしまった。

闘魂ガス注入

さて、除湿も終わったところでポンプを止め、いよいよガスの闘魂注入を行う。これだけは何度やっても怖い。手順間違えて爆発するんじゃないかっていつも思う。特にガス量の「のぞき穴」が無いので、ルームエアコン同様、ガス量の決め打ちしかないので猶更。そのためのマニホールドゲージなのだが、圧が高くなった所で何も手段がないので怖さが軽減する事はない。

ガス缶をマニホールドに接続し、しっかりパージしてから闘魂注入。しかし、なかなかガスが入っていかない。あれ?こんなに時間がかかったっけ?1本目ってあっという間に入っていった記憶しかないのだが、でももう、10年以上作業していないから忘れちゃってるのか。やっぱり湯せんしなとだめかぁとお湯で温め、入り切ったと思ってガスを外すと、以外にもまだ少し残っていて、「ばしゅー」とやってしまった。

うーん。未熟。

そういえば、当時は夏真っ盛りの作業ばかりだったから、ガスの入りも早かったのかと記憶をたどる。その頃はまだR12の時代だったからかも。

気を取り直して2本目注入。二本目は案外すんなりとはいる。缶を持って手の温度が缶に伝わる空の感覚を思い出した。3本目も同様に注入が完了。

元バルブを閉め、マニホールド側のバルブをゆっくり開いてホース内のガスを放出して終了。

エアコンの効きも問題ないようなので、この夏の効き具合で駄目だったら、もっかいやり直すかな。今の時期(5月)で効いててもなんの意味もないから。