膀胱癌が見つかった。(その2、摂生してても癌になる人は癌になる)

初期の膀胱癌

医者はそう言った。それは治るという意味なのか?どういう事だ?入院は2、3日だそうだ。という事は治るのか?手術が必要で、そのあと抗がん剤を入れるとの事。

こうがんざい・・・。

この言葉が頭の中を駆け巡る。思考は半分停止している。

早速、紹介状を書いてもらうが、どこが良いか聞かれたので近くの総合病院を言ってみるが、止めた方が良いとあっさり断られる。確かにそういう噂を耳にしたことがある。違う病院を言ってみたら、二つ返事でOKになった。来週、その病院で受診する事になった。紹介状を書くから待合で待っててくれとの事。

膀胱に水を入れられたのか、尿意があるのでトイレで排尿。すこし尿道に痛み。

このご時世のワクチン

待合で待っているが、なにやら受付が慌ただしい。その間、高齢の男性が受付をうろうろする。ワクチン接種の事をきいているようだった。ここでもワクチンは打てるようだが、予約は不明だという話を看護師としていたようだが、暫くして婦長さんらしき人がその高齢の男性を手招きして中へ連れて行った。暫くして出てきたが、「暫く安静に?」と話していたので多分、余剰分のワクチンを打たせてもらったのだろう。

暇そうにしていたら、「もうすこしお待ちくださいね。」と看護師に声をかけられる。2、30分待っただろうか。受付にやっと呼ばれ、料金は7,000円を超えた。うおっと。これも精神的経済的打撃。5,000円しか手持がなかったので、2,000円だけ払って来週月曜に払いに来ると告げ病院を去る。

精神状態

車に戻って家内に電話。初期らしいという事だけ伝える。

癌と聞いてやはり自分の精神状態は冷静を失っている。仕事の不具合も相まって行動が定まらない。未払い分は来週払うと言ったが、お金を下せば済む事に今頃気が付く。コンビニでお金を下して残金を支払いに病院に戻る。処方箋が出ているので後でドラッグストア等で買おうと帰社していたが、他の薬局だと薬が無い場合もあるので、元の泌尿器科の隣の薬局までまた戻り薬を買う。

スマホにお薬手帳のアプリを入れていた。ここで初めてアプリ薬手帳を使う。やり方がわからなかったが、貰ったバーコードを読むだけらしい。読み方がすぐにわからないのでバーコードの紙を貰って店をでた。値段は1,000円しなかった。チュアブルの10円玉位の大きさの抗生物質らしい。この形は初めてだが、癌と関係あるのかと勘ぐる。

お薬手帳アプリはなかなか優秀で、QRコードを数個読み込むだけで、病院名から薬局名、勿論薬剤の詳細、値段まで記録される。成程ね。データ連携が出来るようだが、これはちょっと難しそうだ。

そういえば・・・

来週のその受診結果を聞いてから会社には報告する事にする。なぜならば、俺はオオカミ少年になってしまっている。病気に関して今まで未病のような色々な症状が出ていて会社を休みがちだったからだ。勿論、結果は何の異常もないという始末。それを報告するとやはり会社からの印象は悪い。でも、症状は確かに有ったんだ。

よく考えると、脳梗塞のような症状も頻脈も片頭痛も左肩五十肩も腰痛も左足付け根の痛みも咳喘息も倦怠感もこれが原因なのか。でも数年前からだ。確かに排便もおかしい。何かある感じがずっとしていた。やはりこれなのか。便秘、下痢を繰り返す。変な排泄時の音も出るし。匂いも少しきついようにも思える。

激痛

帰って排尿すると声が出るぐらいの激痛。切れ味悪いカッターナイフで尿道を内側から「ぎりぎりぎり」とゆっくり切っているかの如くの激痛が襲う。壁に手を当て力を入れて支えないと耐えられない。これは今まで体験したことが無い激しい痛み。だが、意に反して尿意と残尿感は幾分ましになった感じがする。

でもやはり排尿時には同じ激痛が伴う。トイレに行くのが怖い、でも頻尿。正直地獄・・・。

しかし、翌日には痛みは半減し、昼頃には痛みはなくなっていた。

悶々

左半身が重い感じがする。もうだめか。苦しんで死ぬのはちょっとやだな。最近疲労が出てたのはこれか。右肩に変なイボが出来ているがこれも皮膚癌か?

それにしても、タバコは吸わない、酒も飲まない、勿論女遊びやらギャンブルもしない。暴飲暴食もせず、体づくりにも精を出していた。メタボなんて無縁で、健康診断では異常個所無しの健康そのものだった。周りからは「何が楽しみなの?」と聞かれる位ストイックに徹していた。

この苦労は一体なんだったんだ・・・。

でもまぁ、生きてても辛いだけだし、生き辛さはずっと感じていた事だ。だた、いざ望んでいたことに直面するとやはり怖く、逆に生きたいと思うようになる。・・・おれは都合のいい人間だ。

悶々と考えているとこういう思考が出てくる。

このコロナ禍で五輪強行した所為で状況が悪化、結果、医療ひっ迫、受診敬遠で重傷者が私のように増える。これは、太平洋戦争でのお国のためにと死んでいった兵隊さんと同じだ。五輪のため、国のために犠牲になるのはいつも政治家ではなく国民だ。民主主義とは名前だけで中身は独裁国家だ。

・・・かなり精神的に来ているらしい。

つづく。