目次
ソニーブルーレイプレーヤ(BDP-S350)
買った時期さえ忘れた位昔に購入したソニーブルーレイプレーヤ(BDP-S350)
勿論最初は普通に再生できていたが、ある日、観たい映画があったのでブルーレイソフトを購入したのだが、読み込んでくれない。何回かディスクトレイを出し入れすると読み込んでくれる事があるが、それも調子のいい時は数回で読み込んでくれるのだが、機嫌が悪い時は何十回やって駄目という、楽しみたい筈がイライラしてしまうという本末転倒な事態になっていた。現象としては、読めるソフトもあれば読めないソフトもある。その違いは発売時期かと思ったが、そうでもないので何が原因で読み込み症状が変わるのかが判らない。
一般的によくある原因は、不正防止のAACSコードが更新されていない等、コピープロテクトが考えられる。
勿論、光ピックアップ部の掃除、ディスクの汚れ、また、このプレーヤのファームウエアのアップデートも行っていたが、一向に改善する気配がない。
どうすべかなと、同じ型の中古を買ってドライブだけ変えてみてどうだろうかと、フリマで買ってみた(海外版)と交換してみたものの、読みこみ可能になったソフトがある反面、その逆で今まで読めていたディスクが読めない等の現象が出ている。
訳が分からん。
新品ドライブはもう廃盤となっおり、ではピックアップだけ出てないかとネットを徘徊するが、売り切れ状態。ebay等を見てみるのだが、良さげなものが無く、途方にくれていた。
2か月した頃、ふと某ウェブショップを見てみると、なんと販売を再開しているではないか。
値段は5,000円程度。
ピックアップを発注
んー。と迷ったが、ブルーレイプレーヤを買い替え直す事を考えると安いかなと思い、直るかどうかわからないが、いつもの如く「いっちょやったれ」と、ぽちった。
どうやら商品は海外からの発送のようで、到着予定は2週間後辺りとなっていた。
発送元は、やはり中国。うーん。まぁ、良いか。なんでこんなものが中国にあるのかが疑問なのだが、そこは置いといて、発送の翌日に配送状況を確認すると、「お近くの配送店へ到着」とある。
なんだ。もう来たのかと、うれしく思ったのだが、よく見ると「通関作業」の文字。
は?
まだそこだったのか・・・。落胆。
それから数日が経ち、やっと日本に来たらしい。まぁ、よく考えれば当然だわ。
「お近くの」ってのは、どういう基準の言葉なのかがよくわからん(苦笑)
それからまた数日。予定より2日程早く届いた。
光ピックアップが届いた
届きましたよ。こんな小さな箱が海外から遥々届くんだなぁ。ひと昔前だったら紛失とかしてるんじゃないかと思うようなものだ。昨今の流通システムは進化している。
早速開けてみた。
緩衝材の中に小さな箱
ちゃんと入っていた。
裏をみると、
擦り傷のようなものが。まさか中古じゃねぇだろうな?
早速分解作業
ディスクの交換記事は下記リンクから。
ディスクドライブの取り出しが出来たら、まず開けましょう。水色〇印のネジを8個外す。
上下にある小さなネジ4つはドライバー呼番#00等の精密ドライバが必要。
裏っ返して、ハーネスを外す。
赤〇コネクタは、コネクタ黒部分をハーネスが伸びている側にずらすとロックが外れる。
青〇コネクタは、同じくコネクタ黒部分を上に跳ね上げるとロックが外れる。
黄〇コネクタは、ハーネス側に単純に引っ張ると外れる。
外れたら、基盤はフリー状態なので、丸印の爪を外しながら基盤を外す。
はずれた。
外れたらトレイを引き出す。トレイをそのまま引っ張っても出てこないので、黄色部分中の凸部分を矢印方向にスライドさせるとトレイのロックが外れ、頭を出してくる。
ロックが外れたのでそのまま引っ張ると全部引き出す事ができる。
ドライブユニットを外す
これでドライブユニットが外せる状態になった。ドライブユニットは、よくあるHDDのマウントに使われるような免振ゴムが奢られている。ふむふむ。
早速、四隅緑〇印のマウントネジを外す。その前にに赤□印のスライドバーのフロート固定バネだが、外しておいた方が良い。これは、外した後だとユニットボディーを押さえつける際、ピックアップが先に当たってしまい、痛む可能性があるからだ。今回は後で外している。
外れたらユニットはフリーなので、慎重にボディーから外す。
ピックアップに接続されているフレックスケーブルも、先ほど外した方法で外す。
外れたところで、ユニットを観察してみる。
裏からも
この紫丸印にあるネジ↓↓↓↓は、絶対に外してはいけない。
見たところ、ピックアップはスライドバーに刺さっており、そこをモーター駆動で行ったり来たりする機構。だが、このままだとピックアップは外れない。ぱっと見、どちらも行き止まりになっており、このままだとそのスライドバーは外れない。
そのスライドバーは裏の紫〇印のネジロック材で固定されているネジによって高さと平行が調整されている。そして、今から外すバネによって押さえつけられている。
即ち、このネジだけは絶対に外してはいけない。外したら最後、使えなくなると思っていい。
さて、先ほど後回しにしていたそのスライドバーのフロート固定バネを4つ外す。このバネは外さなくてもそのスライドバーは外す事が出来るが、押さえつけている状態で引き抜くとスライドバーに傷が付く事もあるので、念の為外す事にした。
ピックアップを外す
前述したようにピックアップに余計な力が加わらないように、フレームを手で押さえて外す。
次に、そのスライドバーを外す為に、モーターユニットを外す。
緑〇印3つを外す事でモータユニットが外れ、同時にスライドバーの移動防止衝立て部分も一緒に外れる。
これでスライドバーをフレームとピックアップ部分から抜く事ができる。
無事ピックアップを外す事ができた。
新旧の比較
裏面にセロファンのようなものが付いている以外は全く同じだ。
※旧側にはどちらか分からなくならないように×印をつけている。
ピックアップ交換
取り寄せた「新品と思われる?」ピックアップに付いていない部品(黄色枠)があるので、それを付け替える。
ただ、ネジ一本で固定されているだけなのだが、これが結構固い。精密ドライバーでは緩める事ができない締め付けトルクなので、柄が大きく、且つ、先が#00番レベルのドライバーが必要。
部品移し替え完了。
あとは、逆に組み立てるだけ。今回はスライドバー等の摺動部分にグリスアップをしてやった。
スライド駆動ギア部分は使われていない溝(トラ縞)が有ったので、使っていない方にギアが噛むように変更した。これで組み立てて交換完了。
直ったかな?
早速再生してみる。(交換前、後の読み込み検証動画)
今までシークしている音が4回鳴って、読み込めないメッセージが出ていたが、大体2回位で読み込みがスタートし、全面パネル中央上部分に白色LEDが点灯する。
この点灯が気持ちいい。やった!という感じになる。
読み込めなかったソフトも再生できるようになった!と喜んでいたのだが、どうしても、読み込みはするが、再生できないソフトが一つ出てきた。
BDソフト再生結果 | 旧ピックアップ | 新ピックアップ |
プロメテウス | × | 〇 |
2010年宇宙の旅 | × | 〇 |
この世界の片隅に | × | 〇 |
ベイマックス | 〇 | 〇 |
オーシャンズ11 | 〇 | 〇 |
アバター | 〇 | 〇 |
ウォレスとグルミット | 〇 | 〇 |
映画けいおん! | × | 読み込むが × 結果メディア不良 (追記参照) |
先述のように白色LEDが点灯するのだが、不明と表示されてしまう。どうやら、やはり型が古いのか、ファームウエアが最新でも、コピーガードが掛かって読み込めないようである。
ソニーに問合せ
ソニーに問合せしてみた。最近はチャットが24時間稼働しており、そこで大体は解決できる。最初はAIロボットでの対応だが、オペレータに問合せがその次にでてくるので、ボタンを押して、オペレータの対応を待つ。
挨拶は定型文なので問題ないが、名前を見ると中国系であり、会話をしているとやはりぎこちない文章となるが、意思疎通はなんとかなる。
本題として、この機種は最新ブルーレイソフトを再生できるのかという問いに対して、「できます」という回答だった。じゃぁ、なんで再生できないのか?
ソフトメーカに問合せ
という事は、ファームウエアやAACSコードが対応していない等ではないという事だ。そのソフトをPCで再生してみるが、AACSコードを更新しても再生ができない事を確認した。という事はソフト側か?
ソフトメーカーは、大手ポニーキャニオンである。あまり期待していないが、先ずはウェブサイトで確認。するとやはりよくある質問の中に回答を見つける。要約すると「BDプレーヤメーカに聞いてくれ。PCでの再生は保証しない。」という事だ。
BDプレーヤの動作としては、「ソフト」としては読み込めているのでドライブの異常ではない。しかし、PCでもBDプレーヤでも映像として認識できないという事は、何等かのコピーガード等のプログラムが障害となっていると予想できる。ディスクに問題があるでは?という事にはなるが、2枚組両方のディスクを再生しても同様になる事から、ソフト側の物理的な状態考えにくい。
たらいまわし
という事で、どちらに聞いても解決に至らず、ユーザは泣き寝入りという事なのだ。ここは今も昔もかわらない。ソニー側はAACS等のコピーガード読み込みに対しては問題ないとしているが、総合して考えると、このプレーヤが古すぎて、新しいAACSコードかプレーヤファームウエアがブルーレイソフトに対応できていないという事になるのではないか。と考えるほかない。
総括
ブルーレイはDVDと比べて本当にコピーガードが強い。リッピングはほぼ不可能だ。出来るのかもしれないが、その手間と罪悪感に苛まれる心情を重ね合わせると正規に購入した方がましだ。勿論、コピーは違法なのでそんなことはしませんがね。
その強力なコピーガードの所為で、災いも出ているというのがこの類の現象になると思う。個人情報保護法のPマークを取得すると、情報漏洩対策でがんじがらめになってしまい、業務効率が落ちて本末転倒の自体と同じ状態。また、態々BDプレーヤからネット接続をしてアップデート機能があるというのに、それでさえも対応できない(ワザとしてないのかもしれないが)という状況はどちらにしても良くない。
ハードの故障であれば、何とかしようと思えるのだが、AACSコードやらソフト内での問題であれば手の出しようがない。これはソニー側が対策してバージョンアップ等で対応してもらえるのであれば良いが、可能性は99%無いだろう。私の判断としては、この結果からこれ以上の修理は行わず、行えるとするならば新品のプレーヤを買って、メディアが悪いのかそうじゃないのかを判断するしか無い。
ただ、そもそも読めなかったこんソフトも、某オンライン配信では既に放映している事から、確かにもうそのメディア云々の時代ではなく、サブスクといシステムに世の中は変わってきている事は痛感している。しかし、紙メディアだったり、BD媒体だったり、かのレコードジャケットにある、頑張ってお金を稼ぎ、その対価を支払って得た「所有感」は、オンライン配信、データのみでは感じる事が出来ない。ここが古い人間としては、まだまだ抵抗がある所なのである。
2021年12月18日 追記
大枚叩いて最新型のブルーレイレコーダを購入し、メディアの再生を確認した結果、やはり「映画けいおん!」だけが読み込めない。勿論、この最新型プレーヤの正常性の確認、問題であるAACSコードはの更新についても正常性を確認した。この検証結果により、メディアに異常があると考えられる。現在、ポニーキャニオンに問い合わせ中・・・。
2022年1月4日 追記
ソフトメーカーに再度確認。すると「映画けいおん!」のタイトル、購入証明を送れとの事だったので送ると、保証期間外で対応不可との回答でした(以上で回答強制終了)。という事は、メディア自体に不具合があるけど古すぎるから対応できませんよと言う事になる。まぁ、10年前のタイトルなので保管状態等問われると対応しようがないのは判るが、同じ年代、それ以前のBDソフトでも問題なく再生出来ている中で、保管も室内暗室保存で同じ環境での保管なのに同タイトル2枚ともメディア不良という事は、メディの耐久性に問題があったと言わざるを得ない。
「10年も前じゃねぇかよ!」という声がソフトメーカから聞こえてきそうだが、偽物を買ったわけでもなくリッピングした訳でもなく、高価な部類に入るBDソフト商品を購入している訳で、保証期間というか対応年数も明記されていないので、CDと同じように半永久的に使える事を前提に購入している訳だから、メディアの状態も確認せずにその解答はどうなのかなとは思う。これはあくまで主観ではあるが実際メディアの状態は傷一つなく、また反りなどもなく、新品同様といっても過言ではない。
極論すると、今どきBDメディアで再生は時代遅れで、ストリーム配信で観れてしまうので、今更と言われてもしょうがないが、メーカーが商品としての価値をどう位置付けているかという事が明るみに出たと解釈する。現代においてBDメディアの価値はないという事だ。
結論として、再生できなかったのはメディアが原因だった訳で、このSONYのブルーレイプレーヤ(BDP-S350BD)の再生不良現象はピックアップを交換する事で無事完治した。新しい機器をわざわざ買ってまでしないと結論に達せなかったのは誠に残念ではある。
それにしても私にしてみれば、このアニメはつい最近の今どきのアニメと思っていたが、気が付いたら10年も経っているのだな。自分は成長せず時間だけ経っているという事か。それとも経済が発展せず、停滞しているからそう思うのか。不思議な感覚だ。
コメントを残す