logitech g29 ハンコン修理(その1、セカイモンでポチる)

レーシングシュミレータの進化

現在のレーシングシュミレータ(以下、レーシングシム)はとても秀逸だ。

子供の頃のレースゲームでは、シュミレート、リアル感という言葉からは激しく乖離しており、映像は鳥瞰視点。また、現在のゲームセンターで見るような椅子に座ってプレイするタイプではなく、片足直立状態でアクセルペダルにもう片方の足を乗せ、更に何のフィードバックもないハンドル(左右のハンドルロックもなく、勢いよく回せば回りっぱなし)で単純に自分の車体を左右に操作。シフトレバーは左に付いており、しかもHI、LO切り替えだけ。音もそれこそ電子音に近い音。他車に接触したりコースから外れるだけで爆発するというゲームスタイル。速く走らせるという趣旨ではなく、次々と現れる他車や救急車を避けるというような内容。それでも、親に懇願して貰った100円握りしめ、その背の丈より大きな箱に躊躇いもなく投入し夢中になって遊んでいた。


わかる人にはたまらない(笑)Rainbow Death Alley Driver。

その頃から考えると比べ物にならない程進化し、しかも家で好きなだけプレイ出来るというこの車好きにはたまらない夢のような環境が手に入るわけで、昨今の道路事情、交通マナーの低下、車種車格ヒエラルキー、保険、維持費、事故リスク、ガソリン高騰、また、奇抜で軽率、まるで羽目を外したユーチューバーの愚行のような正視に堪えない笑止千万な車のデザイン、なんちゃってレーシングブランドの出現、世界からみても何十倍も高い自動車税(日本の自動車税制を纏めたサイト(JAF))や、名前だけのエコカー税制。燃費、販売台数重視の不正横行、乳母車&トールワゴン全盛の自動車暗黒時代という、どう考えても車好きが車を好きになれない状況の中、品質の高いレーシングシムに夢中になるのは当然の結果といっても過言ではない。

10年ほど前、PS3でグランツーリスモで遊んでいて、その頃でもよくできたソフトだなぁと感心していたのだが、それより10倍は進化していると思うほど素晴らしくなってる。画像に加え、リアルな感覚を伝えてくれるフォースフィードバックのハンドルコントローラ、また、シート自体が場面に合わせてアクチュエータによって振動したり、アクセル、ブレーキペダルがタイヤの空転やABSの効き具合によって振動が伝わり、よりリアルなシュミレーションを実現している。また、マルチ画面や3D技術も加わり、より没入感のあるシュミレーションを楽しめ、または、実際のプロレーサが使用しタイムアップにつなげているという事実から、かなりのリアル感が得られるようになっている。


※↑やたらと奇麗なおねぇさん(笑)

現在のレーシングシムコクピット

海外の大きな油圧シリンダーで加速や遠心力を感じられるシュミレータを手に入れたい所だが、それなりの設置場所が必要で、また100kg近い重量と高級車並の価格なので、実際に手に入れる事はかなりハードルが高く、それなら実際の車を買った方が良いという本末転倒な事態になりかねない。実際にレーサーを手に入れてサーキットで走ろうとするとそれ以上の費用と時間が必要にはなるが、もう少し手軽で安価なシュミレータが現れないか、安価に作れないかと考えながら過ごす日々。

という事で、まず手始めにiRacingをパソコンにインストール。

iRacing

このレーシングシムの良い所は低スペックのPCでもサクサク動くという所。PCに見合ったそれなりの画質で動いてくれる。最初はマウス操作で動かして様子見(それでも運転できる所が凄い)。なかなかディテールが細かく、PCの世界でサスペンションも動きタイヤがちゃんと回って接地動作を行っている。iRacing以外でも画質がやたら奇麗なソフトは沢山あるのだが、低スペックPCで動かそうとするとまずマウスカーソル自体がスローモーションになる程遅くなりまともに動かない。なので、それなりのゲーミングPCが必要となる。iRacingは課金制だが、ユーザに対して気配りとシステムの巧妙さに惹かれた。

ハンドルコントローラ

ソフトの次はハンドルコントローラー(以下ハンコン)を揃える。いくらソフトが良くても、マウスやキーボードではまともに操作はできない。ハンコンはlogitech(logicoolの本家)g29(楽天サイトへ)を大枚叩いてゲット。

これだけはお金かけないと意味が無い。でも日本のlogicoolを買わずに1割程度安く手に入るlogitechを手に入れるという所に筆者のせこさが垣間見える(汗)。もちろん並行輸入なので保証は1年だけなのだ。これが後々、後悔の元となるのだが。

本当はファナテックのハンコン、ペダルシフトが欲しい所なのだが、4倍強し、しかも、片手間で日本に販売している感があるので、高額だが少し不安なリスクが伴い、どうしても手が出ない。代理店制度も無いと言うなにか利益重視の企業体制も不満な所なのだが、もう少し本格的にする場合に考える事にする。

ハンコンが故障?

それなにりグレードアップしようとPCにグラボを追加したり、サウンドカードを追加して5.1chで暫く楽しんでいました。そして、ハンコンを購入してから1年程経ったある日、電源を入れても全く反応がなくなるという症状になってしまった。

あれ?

普通は電源を投入するとハンドルが自動で左右に回転するキャリブレーション動作を行うのだがそれが全くない。PCにはUSB接続の反応はある。しかし実際にプレイしてみるとハンドルが左一杯に切れた状態でフィードバックが完全にゼロ。しかしボタン類は反応する。

え?これってネットの故障症状で見た事があるな。以前プレイステーションで使っていたハンコンでも同じような現象になったので壊れたのかと落胆。奇しくも購入して1年ちょっと過ぎているので輸入品は保障も効かない。

あー、やっぱり「保証2年のロジクールで買っておけばよかったかなぁ」と後悔。

有償修理としてもロジクールは受け付けてくれないのでどうしようもない。

とりあえず分解してみる

とりあえず、認識はしているので何か内部で接触不良なんじゃねぇの?と思い分解してみる。

しかし、なにも異常は無い様だ。しかもハンドルを外す際にPS3とPS4切り替えスイッチを折ってしまう不始末。

うーん。何だろう、と頭を傾げていると、目に入ったのはコンセントから外れている電源ケーブル。

ん?

logitechのハンコンに繋ぐ電源ケーブルは海外用端子なので日本仕様に変換するコネクタが付いている。同じく使わなくなった海外製電化製品が他に有るので、このケーブルと勘違いして無視していたのだ。そうか、ハンコンのUSBコネクターはしっかり接続されていたが、数あるケーブルに紛れてどれがハンコンの電源ケーブルか見分けがつかなくなっていて、USB給電によってハンコンのランプが点いていたから電源が外れていると言う発想がなかった。

電源を入れると煙が!

なんだ電源やん。そうかそうだと、分解している状態でコンセントに電源を挿してみる。これで動くだろう。と思ったのもつかの間。

ばちっ!

という音と共にと煙が出だした。

慌ててケーブルを抜く。

え?なんで?何が起こった?

しばし呆然。

よーく見るとICチップとトランジスタが焦げている。

赤丸の所が、はじけ飛んでいる。

基盤死亡

あ、だめだこりゃ。

なんでショートしたのか分からない。何も短絡するようなものは乗せてない。だがショートした。もしかすると不正改造を防止する為、ハンドルのコネクターを外したまま電源を入れると焼き切るような回路設計になっているのか、と勘ぐる。いや、メーカもそんな手の込んだ事はしないだろう。

記憶を辿ると・・・、愚かな私は基盤固定ビスを外したまま電源を入れてしまったんだと。基盤の裏側端子に基盤固定ステーのスチール部分が接触してショートしたんじゃないかと考える。その時撮った写真でもビス外れているもんな・・・。

ダメ元でもう一度組み立てて接続してみるが、USBの反応もなくなってしまい、完全に終わってしまった。

ブローオフバルブから出るような大きなため息が出る。

電源抜けてただけなのに、逆に壊してしまった・・・。そういえば、ファンヒータの電源取るのに奥まったコンセント部を色々弄ったから、その時外れたんだ。G29は海外用コンセントが大きいから外れやすいんだよな・・・。いくら悔やんでも後の祭り。折角これから楽しもうと思ってライセンスも1年買ったのに使えないなんて。

うーん。

g29中古相場高騰

買い替えようとしたらまた4万~。もう故障するのはいやだからロジクールにしようとするが、何故かこういう時に限ってメーカー在庫なし。しかも下手すりゃ5万する。じゃぁ、基盤だけ手に入ればいいからオークションで物色するが、大体3万5千円~。相場は新品と変わらない。

えぇ~?

しかもロジクールはメーカーから故障の代替品をユーザに送っても、故障品の返送費用をケチっているのか送り返さなくても良いという、ユーザからすると大盤振る舞いな方針を取っているので、その不良品をオークションに出品するというユーザ多数見かける。しかもその価格が正常品に肉薄するぐらいの値段が付いているという、なんじゃそりゃ?状態。じゃぁ、新品買って壊れたと申告して新品をもう一台ゲットと言う暴挙に出るユーザがいるのではないかと心配になる。だから、在庫が無いのか?とにかく、ハンコン市場は高騰している。かなりの需要があるようだ。

どうするんだよ。

ファナテックセール

そうこうしている内にファナテックがブラックフライデーで廉価版ハンコンペダルセットが4万弱で売りに出されていた。

おう!これはグッドタイミング。しかしながら決済はPaypalオンリーと言うこれまたハードルが高い。単純にカードを登録すればいいのだが、海外という事とペイパル自体が信用ならんので、プリペイドカードを作る事にした。そろそろ電子マネーも欲しかった所だし。

このプリペイドカードとチャージ用のカード申請に時間がかかってしまい、契約完了、支払可能になった時にはブラックフライデー期間にはなんとか間に合ったが、在庫切れとなっており、入荷は来年の3月とかふざけたことを抜かされた。

あぁあ。カード作ったのに使い道が無くなってしまった。まぁ、近い将来使う事もあるかと断念。しかも廉価版ハンコンはトルクも少なく、ハンドルも革ではなくプラスチック製のちゃちいタイプなので、どうせならちゃんとしたのを買いたいよなと自分を納得させ、メーカーのサポートがよりよくなって、買う時期になったら買ってやると自分を説得する。

ebay

んー。どうやら国内では部品としてもハンコンは手に入らなそうだ。じゃぁ、本家の外国ではどうなんだ?ebayで検索してみる。おぉ、ある事はある。日本よりも割安だが、送料とかを考えると逆に高くなってしまう。日本ってなんでこんな高いんだ?誰だ暴利をむさぼっている輩は。

色々調べてみたが部品も出ていない。色んなキーワードで検索すると故障品が1件イギリスでヒット。ハンドルのみだが、症状を見てみると自分が体験した症状と同じ。これって多分電源抜けてるだけだ。程度もよさそうで価格は日本円で7千円位。うむ。いいぞ。賭けだがこれ買ってみようと決める。

セカイモン

もう10年以上前にアメリカのネットサイトで国際配送してもらった経緯があるのだが、今はなぜか国際配送は日本と同じく行わない事が多いので、専門業者に費用を支払って代行してもらう事にする。それがセカイモン

費用を見積もる

イギリス国内だけにかかる輸送費用は1,600円程、代行費用は1,000円程。セカイモン物流センターまでの合計は9千円程になる。

さて、イギリスから日本への輸送費用だが、ハンコンだけの重さは約2キロ位なので梱包しても3キロぐらい。輸送費用見積りとしては6千円位なので、合計1万6千円程度で部品が手に入る事になる。本当に動くのかどうかはかけなのだが、国内でハンコンを買うとその倍は掛るので、費用節約と、これもまた経験だし、こうやって記事にできればいいかと思ってやってみた。

まずはセカイモンにユーザ登録。

住所からなにから個人情報を入力せねばならない。勿論配送してもらうのだかがら必要なのは分かっているが、こういう情報はできるだけ控えたい。でも入力しないと進まない。フィッシングサイトではない事を確認して入力して登録完了。

 セカイモンでポチる

出品者の評価も確認し、問題ない事を確かめてから落札ボタンをポチる。今回は即決なのでオークション形式にはならない。ポチると支払い方法が表示されるので以前登録していたペイパルで支払ってみる。ペイパルは国際購入でも保障が効く。でもセキュリティーが不安なのでクレジットカードを登録するのはリスクが伴うのでプリカで登録。プリカ自体にショッピング保証はないが、ペイパルが保証してくれるので問題はない。これでトラブルにあってもカード情報が洩れた時の対策ができる。Paypalにユーザ、パスワードを入力してログインし、認証を経て支払いを許可する。

するとどうでしょう。

何故か、メンテナンス中と言う画面が出てきました。

ん?

セカイモンサイトどのページもこれ。

支払ったと同時にこれ?

タイミング良すぎないか?

金だけとってとんずら?詐欺?やられた?

違うPCで見ても同じ画面になるので、PC依存の不具合ではない。ツイッターを検索してもそのようなツイートは無いし、本家アカウントにもメンテナンスや不具合の報告はない。非常に不安になりつつ、スマホで確認するとそんな画面は出てこない。

タイトル、日付、金額は、購入者アカウントが判別できてしまうので、隠しています。

理由は判らないが、恐らくはネット接続IPアドレスフィルタアクセス制限に引っかかったらしい。なんか変な操作をしてしまったのか?ペイパルからの支払い報告は無い事からまだ支払いは行われていないらしい。しょうがないからスマホからもう一度支払い処理を行ったら、購入手続きが完了したとのメールが届いた。1時間程間を開けてセカイモンに接続すると通常通りの画面が表示された。

送料が見積額と同様になっており、その後直ぐにペイパルからも支払いが完了した通知がはいった。国際手続きのシステム初利用なので非常に焦る。何かあった時の対策をしていたとしても不安は不安。セカイモンの評価もあまり良くはなかったので恐る恐るだった。ほんと心臓に悪いからやめてほしい。

さて、そのあとは?

セカイモンから送られてきたメールには以下のように書いてあった。

(1)現地国内配送【所要日数:5日間から3週間】

セカイモンが出品者へ支払いを完了した後、出品者が現地セカイモン物流センターに商品を発送します。

(2)商品確認

【所要日数:平均6営業日ほど】

商品が入庫したら、セカイモンスタッフがセカイモンの商品確認基準に則り、商品確認を行います。

(3)国際配送および通関

大体1か月前後という所ですか。

国外の発送タイミングは国内のそれとは大きく違い、大体1週間はかかるそうで、翌日発送という事が常識の日本とはかけ離れており、総じてかなり気長に構える必要がある。せっかちな人には合わないとひしひしと感じた訳でして、当然せっかち(←めちゃくちゃ)な私にはちょっと精神衛生上悪い。でも、これも経験だと我慢する。でもその間レースシム遊べないんだよな。なんか安く済むのか割り悪いのかわからないが。

あとは日本までの送料と関税だな。

と、g29との闘いはここから続くのであった。