ハーレーを試乗しに行く。冷やかし試乗野郎!とは私のことだ。

冷やかし試乗

実は先月と先々週、先週とハーレーの試乗に行ってたんです。先月は試乗するつもりはなかったのだが、2009年モデルが展示されていると言う案内はがきが来たので、まぁ、いろいろストレスもあったので気晴らしにバイク屋へ・・・(^^;

本当はユリシーズを見たかったのだが、2009年モデル自体が無く、2008年のXB12RとXB12Ssかな?が置いてあった。

ハーレーサイドは2009年モデルが置いてあって、ダイナはやっぱりでかくて迫力があって良いなぁと感じる。この写真だけをみると大したことないのですが、実物は違うんですよね。試乗車にステップやシート等にカスタマイズされたソフテイルFXSTが置いてあったので、ちょうど店員も店内をうろうろしていた私に営業ジャブを仕掛けてきた所だったので、試乗を申し込む。

グローブは要らない?

ハーレーディーラーはヘルメットも貸してくれる。この辺はやさしい。でも、グローブが無いらしい。

店員

グローブは要らないでしょ?

とちょっと信じられない言葉を頂くが、

要るだろ。

と諭す。すると奥から白い少々くたびれた軍手を持ってきた。

あのねぇ・・・。

まぁええわ。ま、バイク込み込みの値段を聞くと、ご丁寧にカタログを指差して本体価格を言ってくれるような若造店員だったからしょうがないのだが・・・。

んでもってFXSTに跨り、エンジンをかける。

「きゅぅきゅぅきゅぅ ガコン!ぶるるる・・・」

だからその「ガコン!」は なんだっつーの。スタータプランジャが戻る音か?やっぱちょっとこれは頂けない。マフラーを換えたら紛れて気にならなくなるのか?

このマシンのステップは前方にあるタイプ。オプションでガニ股に足をステップに乗せても大丈夫なように一見ペダルのようなステーが組まれていた。最初リアブレーキとシフトの延長か?と思って踏んでみるが、固定されているので、どうやら、単なる足置きらしい。

さて、サイトスタンドを払い上げようとするが、そのサイドスタンドが無い。

あれ?無い?え?何処どこ?と探すと、前方ステップの下あたりにサイドスタンドが・・・。そんなとこにあるのね。みえねぇよ・・・。

試乗出発

よっこいしょとサイドスタンドを払い、いざ発進。

ちょっと遠めのハンドルを握って発進する。やはり300kg近い車体は交差点右左折で効いてくる。ハンドルが遠く、ステップが前なので尚更である。さらにハーレーのウインカーボタンは両サイドにあり、且、グリップから離れているので押しにくい。オートキャンセラーがあるが、戻らないこともしばしばあり、毎回ウインカーが戻っているかどうかをメータで確認しなければならない。これが面倒くさい。ある一定の時間と距離を走るとキャンセルされることになっているようだが、プッシュ式キャンセルに慣れている私にとっては、思ったように動作してくれないオートキャンセラーは一昔前のセミオートマを操っているようで、非常に億劫な存在である。

しかし、そのストレスも直線加速では吹っ飛ぶ。さすが1600ccもあるビックツインから発するトルクは結構なもので、でかい車体が飛ぶように加速する。

どるるるっ!

うーん、いいねぇ。でも日本のゴミゴミした道路には合ってないね。すり抜けもほぼ不可能だし(テクがあったら出来るのでしょうけど)交差点を左折するとハンドルから手が離れようとするとので、離れまいとグリップを握るとアクセルを開けてしまって飛び出しそうになっちゃったり。

確かに直線番長だし、カスタマイズすればカッコいいし、所有するステータスは最高なんだが、やっぱり日本の道路事情には合わないね・・・・。

シフトのニュートラルはこのモデルになってから入りやすくなった感じがした。それでもまだ日本製の操作感にはかなわないけど。

そんなこんなの長所短所を確認して試乗を終えた。
降車してから改めて車体を見てみると、リアタイヤトレッドが200もあることに気づく。
ぶってぇ。これは良いね。迫力満点です。ここだけ見ると良いんだがなぁ。もうちょっと楽に乗れればと思う。まぁ、ハーレーに快適を求めちゃいけなんだろうけど。

1200R

で、先々週。2009年モデルの試乗案内が来ていたので、再び見に行く。ユリシーズあるんかな?と期待して行ったが、やはり無し。

うーん、このまま帰るのもなんだし、前回デカイFXSTに乗ったから、小さめのスポーツスターはどうだろ?と思って1200Rを試乗させてもらった。生憎雨上がりの曇り空で、車体も大分乾いているがまだ水滴はちらほら。エアガンで水滴を飛ばしてもらっていざ試乗。

早速跨り、キーをひねるとウイーンと言う燃料ポンプの音。さすがインジェクションなのでコールドスタートでも一発でエンジンがかかる。96エンジンのような「ガコン!」音は無い。しかし、エンジン音は「ぶるるるる」と言う大人しい音で、もし買うなら絶対マフラーは交換するべなぁ、と思う。更にやっぱりというか3拍子の不整脈は皆無で、きれい・・とは言えんが普通の排気音。やはりこれは不満がある。見た目も、オーソドックスなタンクカラーで、可もなく不可もなくって感じ。

走り出すとまぁ普通だが、小さいくせにちょっと重さを感じる。加速はまぁまぁ、エンジンが温まってくると低速側トルクが無く、どっかんターボのようなトルクの出方をする。うーん、これも直線番長か?更に、暖気も終了している時点で低速ノッキングを起こす。ギアはローに入れておりノッキングする筈もない負荷をかけて走っているのに、ボフッボフッと息継ぎをする。これは走ってて挙動にも大きく出るので恥ずかしいのだ。それにやはり不満なのはウインカー。押しにくい。でもってクラッチが重く、しばらくすると左手の筋が痛くなってきた。痛くて握れなくなったので、回転を合わせてノークラッチでシフトして耐える。スポーツスター特有のステップ位置も違和感あり・・・。ええとこ無いがな。

うーん、まぁ、ハーレーに乗っている感は有るけど、各々のパーツが操作しにくく、全体の調和が無い感じがする。もし買うなら883Rかな。さらにパワーは無いだろうが、ゆっくり乗るには良いかもしれない。タンクカラーがかっこいいしね。・・・所有感だけって感じだが。まぁ、やはりハーレーに快適性を求めることはタブー。

試乗者にはキーホルダーをプレゼントしていると言うことなので試乗が終わってからもらった。うーん、微妙な作りだ。

BUELL ユリシーズXB12X

さて、先週はいよいよユリシーズ2009年モデルが展示されると言う営業電話が掛かってきたので行ってみた。

2008年モデルよりグリップヒータ等のオプションが標準装備で20万も安くなっているらしい。さらにライダーへの熱対策もされている。これはお買い得。ユリシーズの試乗は無いそうなので、もう一度BUELLの1200エンジンの音と振動を確認したいと思い、試乗車にあったXB12Scgのエンジンを掛けさせてもらった。以前、エンジン音を聞いた時はあんまし良い印象がなかったんだよね。

BUELL XB12Scg

キーを挿し、恒例のメーターセレモニーが終わるまで待ってから、スターターボタンを押す。一発始動。ここらへんは楽だなぁ。びっくりしたのはエンジン音。結構でかい。ハーレーと比べると倍ぐらい?と思えるぐらい大きな音がする。そして、3拍子など必要ないぐらいの良いビートを感じる。

あれ?こんなに良かったんだっけ?

と関心してしまう。まぁ、アクセルとあけるとクシャミもあったりして、この辺はハーレーエンジンのお約束なんだが、でも感激しちゃったのでそのまま試乗させてもらうことにした。

Scgは1200の中でも一番小さな車体で、私の体からするとかなり不釣り合い。所謂、熊のサーカスになってしまうのだが、でも、さすがBUELL。乗ってしまうとそんなことは気にならなくなるぐらい気持ちいい。勿論小さいので扱いやすい。小さいけど加速は低速からフラット。しかもトルク感は最高で、グリップをひねると弾丸のように加速する。こりゃええ!

コーナリングは街中の直角カーブしか無いので、あまり皆が言うコーナリングマシンと言う体験は出来なかったが、すり抜けもおちゃのこさいさいで、低速一本橋走行も楽々。「あぁ、これが面白いバイク」っていうことなんだなぁ、と関心する。さすがBUELL。

大型展示会場でハーレーと一緒に試乗した時は、一列で安全走行していたので、あまり感動は無かったが、こうやってきびきび走ると良さが分かってくる。おのずとグリップも多めにひねりがち(^^;

信号待ちしていると横に止まったワンボックス車内から、

「ビューエルだよびゅーえる!」

と会話が聞こえてくる。

あぁ、ハーレーよりも優越感と言うか所有感があるなぁ(^^ これだったら、Scgはいくらなんでも小さすぎるので、Ssぐらいならユリシーズでなくても問題ないじゃん?と思考を180度変えさせられるぐらいに影響力のあるバイクだ。

空冷ファンの強烈な動作音

面白いなぁと信号の度にフル加速していると、油音の上昇も半端無いらしく、オイルクーラーのファンが回りだした。しかし、これが止まらない。しかも音がでかい。エンジンの音より目立つ。信号で止まっていると交差点全体に

「ふぁーーーーーーー」

と言うファンの音が響き渡る。これはちょっと恥ずかしい。普通ラジエターファンならエアコンじゃない限り1分も回らないが。このファンは2分以上も回り続けている。ちょっとまわしすぎたんかなぁ?と、とりあえず店に戻ったが止まる気配なし。止まるまでエンジンは切らない方がいいのか?と店員に聞くと、エンジンを切っても回り続けるから大丈夫とのこと。

このファン動作時間にはこんな話がある。レストランに入る前から回っていて、飯を食い終わって出てきてもまだ回っていたとか・・・。へぇ。そんな回ってたらバッテリー大丈夫なのか?とも聞いたがその辺は余裕を持って作られているから大丈夫なのだという。でも、誰も乗っていないバイクがけたたましいファンの音がしていたら結構変に思われるだろうなぁ・・・。

また試乗者プレゼントで、BUELLのクリアファイル2枚とビンに入ったアップルジュースを頂いた。ジュースは冷えてないわ炭酸はキツイわで、ちょっとまずー・・・・でした。お約束の見積もり頂いた。諸費用込で140まんえん!妻に見積を見せたら卒倒されてしまった。安いと言っても我々庶民にはまだまだ高いなぁ・・・・。

いやしかし、2年程バイク屋巡りを繰り返し、その度に買う気満々の調子の良いことばかり言ってるが、予算を考えると結局買えないなぁってことを繰り返しているので、自分の中に罪悪感が・・・。そろそろ決めてやらないと店からも冷やかし試乗野郎のレッテルを張られそう・・・。